スペイン・ガリシア地方のタコ料理「Pulpo a feira(祭りだこ)」。この料理を他の地域ではガリシア風(Pulpo a la gallega)と呼んでいます。ゆでて、切って、パプリカと塩とオリーブオイルをかけるだけ。木皿に盛った温かなタパスです。
生タコの場合、身をやわらかくするために、昔はよく叩いていましたが、今は冷凍して繊維を壊してからゆでるといいそうです。冷凍ゆでダコの場合は、そのままゆでればいいので便利ですね。また、スペインでは玉ねぎと一緒にゆでると柔らかくなると言われています。
タコは長くゆでると一回り小さくなってしまいますが、そのぶんぐっと柔らかくなります。ゆで汁にはタコのだしが出ておいしいので、スープや煮込み、炊き込みご飯などに使いましょう。
タコをやわらかくするために一緒にゆでた玉ねぎ。その玉ねぎもタコの出汁でおいしくなっているので、ホットサラダとして食べるといいですね。
タコのガリシア風には、じゃがいもを添えることが多く、その場合はじゃがいも(皮つきのまま1個まるごと)も一緒にゆでると効率的です。
「タコのガリシア風」をアヒージョにしても美味しいです。
じゃがいも入りで作るとボリュームが出ます。
ガリシア風のタコは、足のみ使います。はさみでちょきちょき切って、専用の木皿に盛り、塩・パプリカをふったら、オリーブオイルをだ~っとまわしかけます。頭の部分は、サラダにしたり、煮物に入れたり別のお料理に使いましょう。
スペインのパプリカ(ピメントン)の種類は多く、大きくわけると、辛みのないドゥルセ(dulce)と辛口のピカンテ(picante)があり、タコのガリシア風には、それぞれを混ぜて使います。
ピカンテは、かつおぶしのような燻製香のある辛みが特徴。ピカンテがなければ、通常のパプリカパウダーに一味唐辛子やカイエンヌペッパーを少し加えてみてください。
タコのガリシア風はシンプルな料理なので、調味料も大事。オリーブオイルはエクストラバージンの品質のよいもの、塩は粗塩など旨みのあるもがいいでしょう。
かつてスモーク香のあるパプリカパウダーのピカンテ(picante)は、日本では販売されていませんでしたが、今ではネットから購入できますし、スモークパプリカとして商品にもなっています。スーパーなどのスパイスコーナーで探してみてくださいね。
スモークパプリカパウダーは、スペイン料理には欠かせないスパイスで、タコのガリシア風の他、スープやサラダ、煮込みやパエリアなど多くの料理に使えます。これを入れるだけで、ぐっと本場の味に近くなります。ついでにカレーや炒飯にもひとふり。なにかと重宝しますよ。
スペインのひらべったい楊枝。ピンチョスによく使われますが、タコのガリシア風などのタパスにも、2〜3本させば、一気にバルの雰囲気が演出できます。
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