セニョーラ・あ〜の気ままな食卓

テレビや雑誌で紹介されたスペイン料理 2010年

2010年、テレビ番組や雑誌で紹介されたスペイン料理に関するメディア情報メモです。

2010年前期(4月~9月)に登場したスペイン料理の話題はNHK「テレビでスペイン語」2010のページでどうぞ。

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2010年

2010年10月19日(火)20:00~21:30「プレミアム8 “愛と胃袋”スペイン 角田光代」NHKハイビジョン

「直木賞作家が食べて書くヨーロッパの田舎」シリーズのうちの第3回。角田光代さんがスペイン・バスク地方を訪ねました。

番組内でよく登場したのが豆のスープ。角田さんが地元の人々に「バスクらしい料理といえば?」と尋ねると、皆、豆、豆と応えるのです。また、家族経営のレストランや会員制の美食倶楽部「ソシオ」(バスク語でTXOKO チョコ)を訪れ、家族や共同体としての絆が強いことにも着目。自身の体験を重ねて創作し、最終的に「神様の庭 アイノアの豆スープ」というドラマで映像化されました。

サンセバスチャンの旧市街と新市街のバル、伝統的バスク料理を出すレストラン「スベロア」、モダンスパニッシュの「ムガリッツ」、丘の上の小さなホテルや肉の炭火焼きで有名な食堂も登場しました。

詳しい番組レポートはこちら

2010年7月23日(金)22:00~22:45 (2007年5月9日の再放送)「世界ふれあい街歩き アンダルシア」NHK

アランブラ宮殿を眺めながらアルバイシン地区を歩きます。

■ざくろ(グラナダ)

グラナダはスペイン語でざくろの意。街の街頭や看板にはざくろが描かれています。描かれたざくろの皮の一部が割れているのは、イスラム教徒が支配していた時代、キリスト教徒が頑強な城壁(皮)を破り、アランブラ宮殿(甘い実)を奪ったことの象徴だとか。

■カルメン(ぶどう棚のあるおうち)

グラナダでは果樹園のある大きな庭をもつお宅を「カルメン」というんですね。そんなお宅の表札はどこも「Carmen de (名前)」と書かれています。このカルメンという言葉はアラビア語で「ぶどう棚」を意味する「カルム」からきているそう。暑い日差しを遮るためにブドウ棚や糸杉などの緑を配していることから、そう言われるようになったんでしょう。

■チュンボ(サボテンの実)

アルバイシンの丘の一角にあるサボテン畑。その下は洞窟で住居になっています。サボテンが土の水分を吸ってくれるので土地が緩む心配がなくていいんだとか。

そのサボテンの実「チュンボ」は、食べられるんですね。とげが刺さらないように、火ばさみみたいなものでもぎ取り、地面に置いた金網にチュンボをのせてごろごろ転がしてとげをとります。その後、水洗いしてナイフでかたい皮を剥くと、中からオレンジ色のキウイのような果肉が出てきました。それをそのまま口に入れて、「おいしいわよ」。ん~、どんな味なんでしょうね。

2010年6月5日(土)21:00~21:54「世界ふしぎ発見 グリーンスペイン 森と美食とミステリーの王国」TBS

グリーンスペインと言われるバスク、カンタブリア、アストゥリアス、ガリシア4州のレポート。

2010年5月28日(金)21:00~21:54 「スペシャリテ紀行 皿の上の物語」奈良・大和路の新感覚スペイン料理 BS日テレ

俳優の伊吹吾郎さんが奈良・富雄「レストラン アコルドゥ」を訪ね、川島シェフの作る新感覚スペイン料理とその成り立ちを探ります。

川島宙シェフは、走り回って食材を集め供する「ご馳走(馳せ走る)」という禅の心と、スペイン「ムガリツ」での経験から、アコルドゥ独自のコンセプトを確立。記憶を呼び起こす料理を創作し提供しています。

それはこだわりの食材を探すところから始まり、レストラン敷地内で無農薬のハーブや野菜を育て、その地に伝わる伝統的な家庭料理を味わって、野山を見て歩く。まるで生活すべてが、新メニューの構想時間にあてられているようでした。

そうやって、料理以前の準備に時間をかけ、料理も下ごしらえから仕上げまで手を抜かず、食べる人のイマジネーションを刺激する料理を一から作り上げているんですね。その姿勢に心打たれると同時に、その労はしっかりとお皿に反映されるものだと妙に納得しました。

番組では、シェフと伊吹さんがはっさく農家、おいしい牛乳のある牛舎、養豚場とまわって素材の良さを確認し、その食材を使った料理を伊吹さんに味わってもらう、という流れになっていました。

【紹介された料理】

郡山のアスパラガスと緑のクスクス 新緑の山並み
アスパラガスをさっとゆでて皿に盛り、薄切りの大根を二つ折りにして山並みに見立てアスパラの上にのせる。その隣に雲に見立てたはしばみの香りのする泡を添える。緑のクスクスとハーブを散らし、アスパラを囲むようにソースで曲線を描く。

よく冷えたビール オリーブの土にまみれた葛城のラッキョ
ビールの泡をエスプーマで絞り出し、液体窒素で瞬間冷却する。皿にオリーブを砕いたものを土に見立て、らっきょうを忍ばせ、先のビールのアイスを添える。淡いグリーンのソースを羽のように描く。

焼き野菜と生野菜、新芽と葉、花、天然ものと栽培もの、焦がしバターのドレッシングとエメンタールチーズのフォン
ベビーリーフ、ルッコラ、オクラ、レタス、かぶ、食用花などの野菜を美しく盛り合わせたサラダに、バターとチーズで作った温かなドレッシングを注ぐ。

生姜のベールに覆われたエンドウ豆の“涙”とその花
さやから出した若い生のエンドウ豆を皿に敷きつめる。その上にかつおと昆布のだしをアガルで固めたゼリー状シートを丸くくりぬき、かぶせる。その上にエンドウ豆の花を飾る。

巻貝 静かな雨模様
魚のだしで煮た巻き貝バテイラをむき身にして野菜にはわせ、かたつむりのように見せる。パセリオイルなどスパイシーな数種類のオイルをたらして、繊細な香りを加える。梅雨時の風景をお皿上で表現。

おが屑で燻した五條の豚 故郷のセリとコゴミ 若いユリ科のエッセンス
豚ロースの表面を軽く焼いて、スチームコンベクションで加熱。その後、さくらのチップで燻る。皿に豚を盛って、すりおろしたクルミをふりかけ、かるくゆがいた芹とこごみを添える。エッセンスクロロフィリア(芹、ねぎ、らっきょうの葉、ほうれんそうのジュース)を、絵を描くようにかける。

水面の月 スミレの海
はっさくとミルクをあわせてジェラートマシーンに入れ、アイスクリームを作る(月)。レモングラスのシロップにハイビスカスティを入れ、すみれ色にする(海)。ホワイトチョコレートの粉末と竹炭粉を合わせておく(砂)。
皿に波打ち際のように半円を描いて砂を置き、その中心にアイスクリームを月のように盛りつける。ハッサクの泡でできた雲を落とし、最後にすみれ色のシロップを入れて海にする。スミレの花びらを散らす。

2010年4月23日(金)23:00~23:30「アナザースカイ 城田優~スペイン・バルセロナ~」日本テレビ

城田優さんが幼少の頃住んでいたスペイン・バルセロナへ。食事風景はちょっとだけでしたがメモ代わりに。

親戚のお宅ではホームパーティ。叔母様特製のパエリャは、魚介を炒めてスープ、それから米を振り入れて作る方法でした。えびを放射状に並べて真ん中にレモン。トルティージャは、わりと厚みのあるじゃがいもを入れてよくかきまぜ、とろんとした卵液にして焼いていました。

乾杯は「arriba(上に)、abajo(下に)、alcentro(センターへ)、y para dentro(口の中へ)」と「サルー」「チンチン」。

サン・ジュゼップ市場では併設のバルへ。パプリカ、グリーンアスパラ、ニンジン、きのこなどを焼いた野菜の鉄板焼きは8ユーロ、薄めで大きな赤身の牛肉のステーキは、茸とアスパラのソテーとポテトが付いて15ユーロ。ちょっと高めかな? 

市場はスリが多いので気をつけて下さい…と言ってる矢先に、落とした紙片を拾った人がそのまま持って逃げようとしていたとか。うう、気をつけないとね。

2010年4月18日(火)22:00~22:45「世界ふれあい街歩き スペイン・カディス」NHKハイビジョン

スペイン・アンダルシア地方カディスの旧市街を歩きます。シェリーを樽から直接グラスに注いで飲む旧式のバル(料理はなし)を覗き、市場を歩き、道ばたで魚を売る若者と話をし・・・。

大航海時代、カディスは新大陸から入ってくる食文化の玄関口だったんですね。17世紀スペインで最初にチョコラテが広まった街だそうですが、今はすっかり下町の風情。陽気で人なつっこいカディスの人々との会話に心がなごみました。ガウンにスリッパばきのおばちゃんたちにはびっくりしたけど。

2010年3月13日(土)16:00~17:30「ヨーロッパ極上旅プラン~あなたのワガママ応えます~」NHKハイビジョン

4月からの語学番組に出演する萬田久子さん(イタリア)、原沙知絵さん(ドイツ)、知花くららさん(フランス)、片瀬那奈さん(スペイン)の希望に添って、担当する国にレポーターがリサーチの旅をしてくるというもの。

スペイン語を担当する片瀬那奈さんからは、芸術とサッカー場を見てきてほしいという依頼で、山田アナウンサーがスペインへ。ガウディ建築やバルサ観戦で食関連は出てこないかと思ったら、ちょっとだけバルめぐりで出て来ました。

最初のバルでは、トルディージャやいわしのソテー、ツナがのっかったピンチョスとともに、白ワインと炭酸をミックスした自家製ワイン。「arriba(上に)、abajo(下に)、alcentro(センターへ)、y para dentro(口の中へ)」とグラスを移動させて乾杯をします。アンチョアやムール貝、パンコントマテをつまんだ後は、次の店へ。

今度のバルには、定番の生ハムやパテにまざって、いちぢくのジャムとチーズで仕上げたスイーツのようなピンチョスもありました。それらをチャコリで。3軒めは、タパスをつまみながらシードラで。

番組の終わりでは4カ国のワインが登場。スペインはリオハの赤でした。

2010年度の「テレビでスペイン語」では、あんまり食は出てこないかもしれませんが、とりあえずチェックです。

2010年1月号 料理王国 「スペインバルが熱い! バル、ビストロ、トラットリア」

バル特集で、山のバル海のバルと題して、スペイン本場のバル2店が紹介されています。日本のスペインバルでは、バルの分析とともに、バルをチェーン展開しているスペインクラブ、グラナダ、オザミワールドの代表にお話を聞いています。お店紹介のうちスペインバル関連では、神楽坂「エル・プルポ」、大阪「リンコン・カタルーニャ」。

ほかに、「このひと皿レシピ」にエル・ブオ 砂田シェフの「いろいろなキノコのソテー、森の庭園」レシピ。カバに合うレシピとして、ティオ・ダンジョウ 檀上シェフのタパス6品が載っています。

2010年1月3日(日)18:05~18:50「暮らしてみる旅~スペイン・オリーブ村でホームスティ」NHK総合

アンダルシア地方ハエン県・イノハーレス村のオリーブ農家に、オリーブ料理を研究する小豆島に住む主婦かほるさんとタレントの今井翼さんがホームステイして、オリーブのつみ取りや料理などを体験するという番組でした。

小豆島のオリーブ漬けは浅漬けであっさりしてるのだけど、スペインのオリーブ漬けは、いろんな味つけがあるんですよねえ。最初の塩漬けの段階は同じで、後の味付けで変化させていくのかと思ったら違いました。

最初の漬け方から違う。

ホームステイしたお宅での作り形は、まずオリーブを木つちで叩いてつぶす。つぶすことで、オリーブの香りが増し、味もよく染みこむという。それを瓶に入れて、たっぷりの水を注ぐ。渋が抜けるまで、何度も水を替えるのがコツ。水だけなので、味も香りも食感も残るのだそう。

渋抜きには苛性ソーダなど何か薬品を加えるのかと思ったけれど、水だけで抜くとは・・・昔ながらのやり方なんでしょうね。その水には、塩と共に、皮つきにんにく、オレンジの皮、ローズマリー、オリーブの小枝などのハーブを入れる。そうすることで保存効果が高まり、また、入れるハーブの量や種類によって各家庭での味が決まるんだそう。70家庭あれば70の味があると言っていました。

熱心にメモをとり、スペインでの体験を小豆島に戻って役立てようと意欲に燃えるかほるさん。素晴らしい。そして、エスコート役として脇に控えてフォローする翼くんも素敵でした。

【ホームスティ先で出された料理】

・トマトとタマネギのサラダ(トマトとタマネギを適当に刻んで、オリーブオイルをたっぷりかける)

・イベリコ豚のかしら焼き(イベリコ豚を網ではさんで両面を直火で焼いたもの。食べ方は、バゲットパンに肉をのせて、パンの端切れで肉を押さえながら、ナイフで肉を切って食べる)

・ピーマンの焼き野菜サラダ(ピーマンを直火で焼いて、オリーブオイルをたっぷりかける)

・タジャリネス(オリーブオイルで兎肉とじゃがいも、タマネギ、ピーマン、トマト、いんげん等を炒めて水を加えて煮る。その上から、小麦粉を練って作った薄いパスタ生地を蓋をするように乗せて煮る。パスタに火が通ったら適当に裂いて、煮込みに混ぜる。出来上がりの色はとても鮮やかだったので、パプリカやサフランなども入ってるのかもしれない)

2010年1月号 CREA Traveller(クレア・トラベラー)「沸騰スペイン」文芸春秋

第一特集「沸騰スペイン」として、ガウディ、ダリ、ミロ、ピカソと地中海3島が大きく取り上げられています。

グルメ情報としては、バルセロナのグレスカ、エンバット、フレイシャ・トラディショ、イノピア、バルセロナ近郊のレストラン サン・パウ、エル・セジェール・デ・カン・ロカ等が紹介されています。ほかにゴシック地区、ボルン地区のバルやショップ案内、マヨルカ島、イビサ島、メノルカ島の観光とレストラン&ショップ情報も充実しています。

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