セニョーラ・あ〜の気ままな食卓

オックステールの煮込み

コルドバの名物料理

オックステールの煮込み(Rabo de toro)は、アンダルシア地方コルドバの名物料理。たいていフライドポテトが添えられています。骨から出た旨みとコラーゲンでとろける美味しさ。ソースはポテトだけでなく、パンにつけてどうぞ。

材料

【2人分】

  • 牛テール……4個(500g)
  • 玉ねぎ(大)……1個 
  • トマト水煮……200g 
  • にんにく……4片
  • パセリ……2枝
  • 白ワイン……100ml
  • オリーブオイル……大さじ2
  • はちみつ……小さじ2
  • サフラン……ひとつまみ
  • ローリエ……1枚
  • 塩、こしょう……適量

<つけあわせ>

  1. じゃがいも……2個
  2. 揚げ油……適量

作り方

  1. フライパンにオリーブオイル小さじ1、ニンニク1片を入れ、塩・胡椒をまぶした牛テールを焼く。全体に焼き色がついたら深鍋に移す。
  2. そのフライパンに残りのオリーブオイルを足し、みじん切りのニンニク3片と薄切りの玉葱を10分ほど炒める。
  3. さらにトマトの水煮とみじん切りのパセリを加えて炒め合わせ、白ワインを注ぐ。
  4. 牛テールの深鍋に、フライパンで炒めた玉ねぎやトマトの水煮などを入れ、水をひたひたに注ぎ、ローリエとお湯でといたサフラン(すりつぶしておくと、より芳香が出やすい)を加える。
  5. 沸騰して灰汁が出たら取り除き、はちみつを加え、あとは蓋をして弱火で3時間以上じっくりと煮込む。
  6. 途中水分が少なくなったら水を足し、骨から肉がほろりと崩れるぐらいまで柔らかくなったら、深鍋の蓋をとって煮汁を煮詰め、塩・こしょうで味をととのえる。
  7. じゃがいもは皮をむき、くし切り(棒状やそぎ切りもある)にして素揚げにし、全体に軽く塩をふる。
  8. 器に牛テールを盛り、じゃがいもの素揚げを添え、パセリをあしらう。

ポイント&ヒント

サフランの代わりにパプリカにしても…

イスラム文化の残るコルドバ風のオックステールの煮込みは、シェリー(アモンティリャード)で煮込み、サフランで風味づけ、ハチミツを隠し味に使うというものです。とはいえ、シェリーもサフランも、高価だったり簡単に入手できなかったりします。そんなときは、身近なもので代用しましょう。

今回はシェリーがなかったので、白ワインにしました。白ワインがなければ日本酒でもいいし、赤ワインでも大丈夫。また、サフランが無ければパプリカパウダー(小さじ1)で、ハチミツが無ければ砂糖(大さじ1)で、トマトの水煮でなければ生トマト(1個)で、気軽に作ってみてくださいね。

実はパセリは本来入れないらしく、にんじんや長葱、ピーマンなどを入れることもあるようです。作る人それぞれですね。

厚手の鍋でも、圧力鍋でも

今回の煮込みには、ストウブの厚手の鍋を使いました。ストウブだと味がしっかり染みこんで、本当においしく仕上がるのです。

圧力鍋を使う場合は、減圧した後に、煮汁を煮詰めながら肉にからめるのがコツ。一度冷まして、再加熱すると味がしみこみやすくなります。

残った煮汁は濃厚ソース。グラタンやパスタに再利用

煮汁には旨みが濃縮されています。野菜やパスタと和えたり、それにチーズをのせグラタンにしたり、ハンバーグソースにしたり。最後まで食べ尽くしてくださいね。すぐに使わない場合は冷凍にしておけば、いつでも使えて便利です。

オックステールの下処理

オックステールは、表面を焼き付けてから煮込むので、特に下処理は必要ないのですが、臭み等が気になるようなら、水につけて血抜きをします。

ボールに水をはり、牛テールを浸します。しばらくすると肉の間から血がにじんできて、水がやや赤っぽく濁るので、そしたら新しい水に替えます。水は2~3回替え、2時間ほど浸します。

ちなみに今回は30分ほど浸してから調理しました。さほど血は出ず、特に臭みもありませんでした。

水に浸した牛テールは、水分をキッチンペーパーなどでよく拭き取って、しっかりめに塩・こしょうをまぶします。この塩気がそのまま煮込んだときの塩分にもなります。

フライパンにオリーブオイルをひき、にんにくと一緒に牛テールを強火で焼き付けることで、旨みを閉じ込め臭みを抑えます。

塩・こしょうの後、小麦粉をまぶして焼く場合もあります。また、一度湯通しをして水洗いしてから、塩・こしょうし焼き付ける場合もあるようです。

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