パナジェッツ(panellets)は、諸聖人の日(11/1)にあわせて食べられているスペイン・カタルーニャ地方の祝い菓子です。マサパンに似ていますが、さつまいもが入るのでマイルドな味わい。定番の松の実の他、ココナッツとコーヒー味を作ってみました。
【24個分】
松の実やココナッツフレークをつけるときは、生地を軽く握るようにしてまぶすと、うまくつきます。
松の実をまぶした後のコーティングは、卵黄の他、全卵でもかまいませんし、なにも塗らずに焼くこともあります。
本来はアーモンドプードルだけで作られていたようで、さつまいもを入れるのはかさを増すため。さつまいもの他、じゃがいもでもおいしく出来ます。
じゃがいもの場合は、砂糖を心持ち多めにします。(じゃがいも120gの場合は、グラニュー糖70g)いずれにしても、本場スペインのパナジェッツよりも、甘さ控えめの分量です。
アーモンドプードル(粉)は、スペインのマルコナ種で作ると、風味がよくコクが出てさらにおいしく出来上がります。
パナジェッツの定番は松の実をまぶしたものですが、ココア味にしたり、シナモン風味にしたり、チョコレートをかけたり、アーモンドやドライフルーツをのせたり、色々なアレンジで楽しめるお菓子です。
「パナジェッツ」はカタルーニャのハロウィンの日「カスタニャーダ」(10/31)に食べるお菓子です。
かつてカタルーニャ地方では、日本でいうお盆のような日「諸聖人の日」の前日に、一晩中鐘をついて死者を弔う習慣があり、鐘をつく人たちの体力をつけるため、栗(カスターニャ)やさつまいもが食べられていました。そのようなことから、この日を「カスタニャーダ」と呼ぶようになったそうです。
カスタニャーダには、家族や友人たちが集まって、甘いワイン「モスカテル」を飲みながら栗やパナジェッツなどを食べます。
ちなみに、カタルーニャ以外の地方では、聖人の骨(Huesos de Santo)というお菓子だったり、メリダでは「caldereta」(煮込み料理)を食べたりもするそうです。
(参考:2012年「テレビでスペイン語」より)
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