アアルトのスツール60が好き。Artek Stoole E60(4本脚)を購入・愛用中
ダイニングの予備椅子用として、アルヴァ・アアルトがデザインした「アルテック(Artek)スツールE60(4本脚)」を愛用しています。
耐久性がありシンプルで洗練されたデザイン。似たような椅子はたくさんありますが、やっぱり本物は、部屋に置いたときの存在感と座り心地が違います
2013年に購入したスツールE60をご紹介しますね。
スツールE60 バーチ / Carry Away artek (センプレ)
アルテック 各種スツール E60 (MAARKET)
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スツールE60をセンプレで買う
今までも同じようなスツールは持っていて、予備椅子や踏み台、小テーブルとして重宝していました。ただし、安物だったため脚がわずかながらガタガタし始めたので、新調することに……。
スツールといえば、アアルトの椅子。ダイニングの椅子をセブンチェア(ビーチ)にしたので、それに合う(ナチュラル)がいいと、即決でした。
アアルトのスツールには、3本脚(STOOL 60)と4本脚(STOOL E60)があり、3本のほうがすっきりとして重ねた時もきれい、しかも4本脚よりもリーズナブルなのですが、安定感を優先させて4本脚にしました。4本脚なら踏み台にもできますからね。
アアルトの椅子は、セブンチェアやスーパー楕円テーブルを購入する際に見に行ったセンプレの実店舗でチェックしていました。ショーウインドウにも飾ってあったし、店内でも気軽に座ってみることができたので、セブンチェアを選びながら、次に買うならアアルトだと決めていたようなところがあります。
購入は、迷わずなじみのネットショップ「SEMPRE.JP」で。ポイントもたまっていたし、対応も丁寧だったし、品揃えも豊富でアアルトの特集ページを持つほど充実していたからです。
組み立てサービス利用。完成品が届く
スツール60は組み立て式です。ドライバー1本で組み立てられるのですが、無料の組み立てサービス期間中だったので、組み立て済みの完成品にしました。(通常、完成品は組み立て代2,200円と配送料がかかります)
すでに組み立てられたスツールは、プチプチの緩衝シートにくるまれて届きました。それを取り除くと、バーチ(樺)材の美しい木肌の座面が現れました。
これは、組み立てる前の本体が入っていたパッケージです。「ONE CHAIR IS ENOUGH」と力強く書かれています。美しい。
ちなみに左が、2012年版。右が今回買った2013年版で、スツール60の誕生から80周年を記念する金色のシールがバン!と貼ってありました。
アルテックの正規品証明書付きです。
思いのほか重宝。すっかりお気に入り
セブンチェアとの色合いもぴったりで、テーブルの傍らにおいて、ふだんは物を置いたり、補助椅子として利用したり。スタッキング(積み重ね)もできますが、特にじゃまにならないので単独で置いています。
なにがよかったかというと、センプレで買った丸いラウンドクッションがぴったりだったのです。セブンチェアにも使っていますが、このスツールのために作ったのではないかと思うほどに完璧な組み合わせで嬉しくなりました。ややくすみがかったシックな色合いで、カラーバリエーションも豊富です。
また、しっかりした作りも非常に気に入っています。座面の厚みは30mm。合板技術の確かさを見ることができます。
そして極めつけがこの「アアルトレッグ(L-leg)」と言われる無垢の木の曲げ製法。フィンランド伝統の挽き曲げ技法を応用したもので、強度があり狂いが少ないので、テーブルの脚にも使われています。
曲げられた脚をよく見ると、クシのようにすいた隙間に、薄い板が差し込まれているのがよくわかります。この断面がアアルトレッグである証拠です。
座面の木目は、少しずつ違います。(写真ではうっすらと自分の影がうつってしまいました。座面がくすんでいるわけではありません)
今はまだバーチ材の白っぽい色合いですが、使い込んでいくうちに飴色に変化していい感じの風合いになっていくようです。5年程度の経過では、白っぽさが薄れ、ややベージュっぽくなったかといったところ。
アルテックは2006年から「2nd Cycle(セカンドサイクル)」というプロジェクトをスタートさせました。これは長く愛用されてきた「スツール60」を買い取って再販するというもの。ヘルシンキのArtek 2nd Cycleストアで扱っています。
回収された椅子には、使われてきた歴史を刻んだチップが埋め込まれているので、購入者はその歴史を知ることができ、さらに自分の使用履歴を加えていけるというわけです。
このようなことができるのも、耐久性があり長く愛されているからこそですね。
1脚のスツールとともに刻む自分ストーリー。「本物」だからこその味わい。結婚のお祝いや2世誕生、人生の節目のプレゼントにもいいですね。
スツールE60 バーチ / Carry Away artek (センプレ)
アルテック 各種スツール E60 (MAARKET)
スツール60に合うクッション&専用カバー
スツール60にぴったりのクッション
スツール60を買ったら、それに合うクッションが欲しくなりますね。センプレには、スツール60などのデザインチェアにぴったりのラウンドクッションがあります。
これは古いタイプのセンプレのオリジナル製品ですが、現在はデザインチェアクッションとして表裏色違いのリバーシブルタイプが出ています。
直径350mm、厚みは20mmです。
使われている生地は、ウルトラスエード(スエード調人工皮革)で耐久性にも優れています。しっとりとした肌触りで、スエード革のような風合い。
つなぎ目もすっきり。中材は高密度ウレタンが使われています。
スツール60などのアルテックチェアのほか、イームズチェア、セブンチェアなどのデザインチェア、ベンチにもよく合います。 色違いで並べると、とってもかわいい!
この他、やや厚みのあるラウンドクッションもあります。
スツール60専用カバー
▲シートカバー「ミナペルホネン」のカバー
スツール60の座にカバーリングが出来る、センプレオリジナルのシートカバーができました。カバーの全周にゴムが入っているので、自分で簡単に取付・取外しが出来ます。洗濯もOK。
アルテックのナプキンやクロス
椅子をアルテックにしたら、テーブルウェアなどもアルテックにしたくなります。食卓にアアルトのデザインものがあると、気分も上々。明るい雰囲気にしてくれます。
ペーパーナプキン「SIENA」
アルヴァ・アアルトが、1954年に自分の建築の室内のためにデザインしたテキスタイル「SIENA(シエナ)」。イタリアのシエナ大聖堂の大理石の縞模様を連想させる規則的な模様で、テーブルクロスやトレイ、エプロンなど、多くのアイテムに使われています。
一番手頃なのがペーパーナプキン。色は、黒・青・赤・黄と4色あります。青のSサイズをパン皿に敷いてみました。パンが映えておいしそう!
コットンクロス「H55」
アルヴァ・アアルトの妻エリッサ・アアルトがデザインした「H55」の生地。手描きのようなテイストのH形の模様が並んでいるコットン100%のファブリックです。
テーブルを買ったセンプレのオンラインショップから購入しました。150cm幅で、50cm以上から10cm単位で購入できたので180cmでオーダー。
端をかがることなく、切りっぱなしの状態で使っています。いずれクッションやトートバッグなどにしようという思いもあったのですが、いい感じになじんだので、そのままテーブルクロスになっています。
「H55」には、撥水加工が施された生地や厚手のキャンバス生地もあるので、テーブルクロス専用にするなら、そちらのほうがいいかもしれませんね。
楽天市場でも販売されています。
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アルテック スツール
誰しも一度は目にしたことがありそうなアルテックのスツール60。アルヴァ・アアルト(建築家・デザイナー)によって作られたのは、1933年のこと。アアルト自身が設計した「ヴィープリ図書館」で使用するために作られました。
座面と脚の無駄のないフォルムは美しく、耐久性があり、究極のスツールと言われています。類似品は多く存在しますが、独自の成形合板や引き曲げの技術が使われているのは、本家本元のアルテックのみ。
すでに800万脚以上が作られ、今も世界中の人々に愛されています。
アルテックのスツールには、定番品の他、80周年アニバーサリーの特別カラー品、ムーミンキャラクターが座面に描かれたムーミンシリーズもありました。
※スツール60は3本脚で、スツールE60は4本脚。
Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)とArtek(アルテック)
アルヴァ・アアルト(1898-1976)は、20世紀を代表するフィンランドの建築家。自然素材を近代建築へ取り入れたモダニズム建築の巨匠といわれています。建築のほかに、家具・照明器具・ガラス器なども手がけました。
1935年、アアルトを始めとする4人の創業者が始めた家具メーカーが、Artek(アルテック)。木材を近代的な素材として確立し、確かなフォルムと安定した品質で、大量に供給できるようにしました。その技術は高く評価され、現在に引き継がれています。北欧モダンを代表するフィンランドの家具ブランドです。
(写真はアアルト展の会場にあった撮影用パネルから。人物が切り抜き処理されており、背景から浮き上がって見えるようになっていました。)
アルヴァ・アアルト展
アアルトの生誕120周年にあたる2018年、回顧展「アルヴァ・アアルトーもうひとつの自然」が日本にもやってきました。ヴィトラデザインミュージアムとアルヴァ・アアルト美術館が企画した国際巡回展。日本では約20年ぶりとなる本格的なアアルトの回顧展です。
2018年9月15日 – 11月25日 神奈川県立近代美術館 葉山
2018年12月8日 – 2019年2月3日 名古屋市美術館
2019年2月16日 – 4月14日 東京ステーションギャラリー
2019年4月27日 – 6月23日 青森県立美術館
オリジナルの図面や家具、照明器具、ガラス器、建築模型などが展示され、パイミオのサナトリウムの病室を再現したコーナーや製作過程の記録映像などもありました。
東京ステーションギャラリーのラウンジにあったアアルトの椅子。長年使われた椅子だけがもつ温かみがあって、縁の擦れや小さな傷がいい感じ。
アアルトによる曲げ木の技法を紹介する展示。手にとって見ることができました。この「L-レッグ」が、スツールやベンチ、テーブルなどの家具になっていき、そして「Y-レッグ」「X-レッグ」と発展。「ラメラ曲げ木」の技法にとつながります。
バーチ材のスリットにベニヤを挟むことで、曲げやすく強度が増すというL-レッグの部材。これを用いて最初の作品、スツール60が生まれました。
照明も素敵でした。1939年にヘルシンキのレストラン「Savoy」のためにデザインされた「A330S Golden Bell」。
ちなみに「アアルト」とは、フィンラド語で「波」という意味。
波打つような曲線のサヴォイ・ベースは、もとは木型の中に流し込んで制作されていたそうで、木型も展示されていました。
(2019/04/09)
SEMPRE(センプレ)
インテリアショップ「センプレ」の実店舗は、東京都内に本店(池尻大橋)、池袋店(西武池袋)、横浜店(そごう横浜店)があります。暮らしのデザインにこだわったインテリア家具やハイセンスな雑貨・キッチングッズなどが揃っており、カタログやネットでの情報も充実しています。アルテックとは、15年以上前から販売契約済み。
※センプレ青山は2017年5月21日(日)をもってクローズ。「SEMPRE HOME」としてセンプレ本店と統合。