ミガス(パン炒め)
炒飯ならぬ、パン炒め
残ったパンを利用して作る家庭料理「ミガス(migas)」です。「ミガス」とはパンのかけら、パンくずという意味。スペインでは、この料理専用のパンくず(migas)も販売されているほど。
通常はパンを細かくちぎってから、炒飯のように炒めます。これが思いの外おいしくて、びっくり。パンが具と油のうまみを吸ってよみがえるんです。ちょっとしたお酒のおつまみにもなりますよ。簡単なので、パンが余ったときはぜひトライしてみてくださいね。
材料
【1人分】
- バゲットパン……10cm
- 玉ねぎ……1/4個
- 赤・緑ピーマン……各1/2個
- ソーセージ……3本
- にんにく……1片
- オリーブオイル……大さじ2
- パプリカパウダー……小さじ1
- 塩・こしょう……少々
- 卵……1個
作り方
- にんにく、玉ねぎはみじん切り。赤・青ピーマン、ソーセージは1cm角に切る。
- パンの白い部分のみ、細かくちぎる。
- フライパンにオリーブオイルを入れ、具、パンの順に炒め、パプリカパウダー、塩・こしょうで味をつける。このとき、少量の水をふりかけて炒めると、パンがふんわりとして、味もしみこみやすい。
- 器に盛って、多めの油で焼いた目玉焼きを添える。
ポイント&ヒント
パンは食パンでもできます。ソーセージはピリ辛のものがあれば、ベター。目玉焼きはお好みで添えてくださいね。
ごろごろミガス(応用レシピ)
ふだん作っているソーセージと野菜の炒めものに、パンを入れたお手軽なミガスもおすすめです。
パンを具材と同じ大きさに切って、一緒に調味&炒めるだけです。パンにソーセージや野菜の旨みが染みて、美味しいですよ。
パンを焼く手間も省けて一石二鳥。お好みでぴりっと辛みをきかせて…。
▲ウインナーとピーマンとしめじの炒め物に、バゲットパンを入れた「ごろごろミガス」
アラゴンのミガス
ミガスはスペインのほか、ポルトガルやメキシコにもある料理。スペイン内でも地域によって多少異なるようです。
テレビを見ていましたら、アラゴン州のミガスが出てきました。フランスとの国境近くにあるピレネー山脈のふもとアラゴン州ハカ(Jaca)の5月第一金曜日のお祭り(Primer Viernes de Mayo)で、肉などとともに野外で作ってふるまわれていたのです。
炭火の上に中華鍋のような鉄鍋をセットし、その中に小さく刻んだソーセージやにんにく、野菜などを入れて仔羊の脂で揚げ、パンくずを入れて炒めて出来上がり。手でつまんで食べてました。スナック感覚でしょうか。
ミガスはもともと牛飼いの料理とか。この地のなじみ深い伝統料理なのでしょう。
(参考:NHKテレビ「旅するスペイン語」2016年11月30日オンエア 第9回「小さな町のお祭り騒ぎ」より)