隠れ家スパニッシュでカジュアルリッチに記念日ランチ
東京・西麻布 スペイン料理「フェルミンチョ」
2018年6月上旬、東京・西麻布のスペイン料理「フェルミンチョ」で、記念日にあわせてショートコースランチを楽しんできました。ご紹介しますね。
■グルメデータ
レストラン:フェルミンチョ(FERMiNTXO)
訪問日時:2018年6月上旬 ランチタイム
内容:ランチのショートコース
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記念日のランチ予約とお店の外観
「フェルミンチョ」は、2011年にオープンしたスペイン料理のバル&レストラン。雑誌にもよく紹介されていたし、スペイン好きの人たちにも評判のお店だったので、いつか行ってみたいと思っていました。でも当初は夜のみの営業だったし、なんか機会がなくてそのままに…。
そして月日は流れ、先日、結婚記念日を控えて、どこかで軽くランチでも…と「一休com.レストラン」で探していたら、なんと「フェルミンチョ」が載ってるじゃないですか。しかもランチコースがある。これは行かねば!
ランチにはお得なショートコースがあったので、【一休限定】乾杯スパークリング付!タパス5種盛り合わせなど本格スペイン料理を愉しめるコースにしてみました。
実はわたくし、フェルミンチョの作元シェフが料理レシピを担当している「バスク料理大全」を持っているんです。眺めているだけですけどね。あの本場仕込みの料理が食べられるのか〜。楽しみ!
フェルミンチョは西麻布にあり、六本木駅からだと六本木ヒルズを横目に首都高沿いに渋谷方面にぶらぶら歩いて10分程度。通りからちょっと入ったところにあります。
土曜日なので人通りもまばら。お店の前にはスペインビール「Mahou」が描かれたメニューの黒板が出てました。バルづかいができるタパスメニューとランチメニュー。
ランチセットには、1,000円程度のカレーやパスタもありました。平日はビジネスランチとして賑わっているのかもしれませんね。
ショートコースランチの内容
お店に入ると、すでに1組がソファーのボックス席で楽しそうに食事をされていました。手前にカウンター席、その奥にテーブル席やボックス席、そのもっと奥が個室のようで、広くはないものの座席まわりに余裕があります。
2人用テーブル席に着席。壁には絵画が飾られ、落ち着いた雰囲気です。
ランチのショートコースには、乾杯用のグラスワインサービスが付いていたので、迷わずスパークリングワインにし、メイン料理はそれぞれ肉、魚を選びました。
まずはCAVA「MONA」で乾杯。
辛口ですっきりとした口当たり。フルーティで飲みやすいですね。
ほどなく前菜のタパス5品の盛り合わせがやってきました。
じゃがいものトルティージャ、アリオリソース(にんにくマヨネーズ)のせ。ニンニクがきいてます。
干しブドウ入りのにんじんサラダ。
クレマカタラナかと思いきや、たまねぎのクレームブリュレ? 玉ねぎの形はどこにもなくて、そのエキスがクリームに溶け込んでいる感じ。それに焦がし砂糖の甘みが加わって、面白いな〜。CAVAにも合いますね。
ガリシア風エンパナーダ。ザクザク食感のミートパイです。ほんのりとクミンとパプリカの香り。
ハモンセラーノ。
タパス盛り合わせでバル気分を味わったあとは、メイン料理です。ここからフェルミンチョの本領発揮でしょうか。ううう〜とうなりっぱなしになるのです。
まずパン。これがね、美味しい。何もつけなくてもいけます。
そしてメインのお魚料理は「甘鯛とアサリのサルサベルデ」。バスクの定番料理で、あさりなどの魚介の出汁が淡泊な白身魚に染みて美味しいんですよね。
自分でも安価なタラで作ったことがあるので、どれどれといただいたところ、うわ〜やっぱり違います。家庭料理とは全然違います。
甘鯛の身がしっとり柔らかく、 洗練されたグリーンソースの上品で味わい深いこと! 出汁が違うんでしょうか。材料もいいのでしょう。さらりとしたソースの中に、雑味のない澄んだ旨みが詰まっています。プロの味を見せつけられた気がしました。
なにもつけなくても美味しいと言ってたパンですが、ソースをしっかり吸わせていただきましたよ。ああ、ここでガリシアの白(アルバリーニョ)なんかがあれば、うう、たまらんでしょうねえ。
と思っていたら、夫は追加で赤(グラス)をオーダーしてるじゃないですか。リオハの「Finca San Martin Crianza Torre」。
ま、肉料理ですからね。どうぞ、どうぞ。わたしはパンをいただきますよ。
その肉料理がこちら。イベリコ豚のグリル マスタードソースです。茸や玉ねぎなどの野菜が添えられています。トッピングの蓮根は素揚げ。白いのはマッシュポテトです。
見るからに美味しそう。
いや美味しかったんです。一口味見させてもらったのですが、うう、うますぎる、お肉にすればよかった…いえ、サルサベルデも絶品だったのでいいのですが、このイベリコ豚はかなりレベルが高いとみました。
3,500円のコースに組み込まれているなんて、気前がいいなあ。ま、その日によって肉も魚も変わるようなので、きょうはラッキー!?
メイン料理で高揚した気分のまま、お米料理「イカ墨のアロスメロッソ」です。これまた、¡Qué bueno!
白いのはアリオリソース。時にからめながらいただきます。
イカの旨みぎゅうぎゅうのリゾットは、お米のかたさがちょうどいい。ごろごろとマッシュルームも入っているのですが、それがまた美味しさのポイントを上げてますね。家庭ではなかなか真似の出来ない完璧な仕上がりです。
唇に黒い染みが付くのもかまわず、口に含んでモグモグにんまり。量もしっかりあって、かなりお腹が満たされました。
最後にデザートのバスク風チーズケーキです。なんとプレートに「Happy Wedding Anniversary」の文字。そうでした、予約目的を「結婚記念日」にしていたのでした。
とはいえ、思いがけないサービスに嬉しいような照れくさいような…。こんな記念日プレートは、お誕生日にもいいですよね。
このベイクドチーズケーキは表面をしっかりと焦がすのがバスク風で、外側は香ばしく中はしっとり。控えめな甘さと酸味で、コクはあるのに重くない。これいいわ〜。いちごやフルーツソースで味の変化も楽しめました。
最後に追加でカフェコンレチェ。ランチに付けたからでしょうか、200円です。安い。
夫はエスプレッソ(120円)。
1人3,500円(税・サ込み)のコースに、赤ワイン(グラス1杯)と食後のコーヒー(2杯)をつけても、2人で総額8千円程度。なんて良心的な価格設定でしょう。
カジュアルにしてリッチな満足度の高いランチショートコースでした。ああ、よかった〜。
思えば新婚旅行はスペインで、どこで食べても美味しくて、まだ日本にはそんなにスペイン料理屋さんはなかったから、自分で作ってみたりして…。
それが今では、洗練されたバスク料理が東京で気軽に味わえるんですから、嬉しいですねえ。有り難いですねえ。
街の喧噪から離れて、ゆったりと食事ができる隠れ家スパニッシュ。また機会をみつけて出かけましょう。
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FERMiNTXO(フェルミンチョ)
2011年7月7日オープンのスペイン料理レストラン。カウンター、テーブル席、個室とあり、総席数24席。バルとしての軽い飲食から、本格ディナーコースまで楽しめる。
オーナーシェフは、作元慎哉氏。スペインのバスクとカタルーニャに5年間滞在し、「アラメダ(Alameda)」や「カン・ファベス(Can Fabes)」(いずれもミシュラン星付きレストラン)にて経験を積んだ後、地元石川でのスペイン料理レストランのシェフを経て「フェルミンチョ」オープン。
店名の「FERMiNTXO(フェルミンチョ)」は、作元シェフのスペイン修行時代の愛称で、誕生日がパンプローナの守護聖人サン・フェルミン祭(7月7日)と同じだったことに由来する。
「バスク料理大全」(2016年6月発行)では、スペイン側のバスク料理レシピを執筆している。
東京都港区西麻布1-8-13
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※当レポートは、2018年6月訪問時の情報をもとにしています。レストランご利用の際は最新の情報をご確認ください。