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宅配寿司「銀のさら」の大トロ祭りで使われるのは、マグロの王様「本マグロ(黒マグロ)」です。このときは太平洋のメキシコ産でした。
その本マグロのお腹の下あたり「ハラモ」の部分が大トロになります。全体の5%程度。希少ですね。
この塊から、だいたい60貫ほどのにぎりのネタがとれるそうです。
さくを切っていきます。
まず、皮をとりのぞきます。けっこう分厚いですね。
皮の下にある脂肪も取り除きます。お寿司屋さんによっては、ネタを大きく見せるために、脂肪を取らないこともあるそうですが、食べやすさや味の面から言えば、やはり取り除いたほうが美味しいとのこと。
角を斜めにカットして、寿司ネタ用に均等に切り分けていきます。筋に対して垂直にすうっと包丁をひきます。切り口が美しいですね。切り落とした角の身は、ネギトロなどに使われるそうです。
にぎりに入れるわさびの量。これってネタによって変えてるってご存じでしたか。わさびが好きな人は多め、苦手な人はぬいて…なんて、食べる人の好みだけじゃなかったんです。
脂が多めのトロなどはわさび多め、淡泊なカニやイカなどは少なめにするそうです。
「銀のさら」では、このわさびの量を米粒の大きさに換算して説明してくれました。すなわち、淡泊な通常のネタの場合は1粒分。中トロなどやや脂がのったものは2.5粒分。大トロになると4粒分でちょうどいいそうです。
試しに、参加者代表が同じ大トロを違うわさびの量で食べ比べてみたら、米4粒分のわさびでちょうどよく、8粒分でもツンツンくるわけではなかったそうです。それをカニの身で試してみたら、4粒分はそうとう辛かったみたいで…。
熟練の寿司職人の場合だと経験で加減できるわさびの量も、銀のさらの場合は誰が作っても同じになるよう、米粒にたとえて伝えているのですね。また、わさび自体も配達中に辛みが抜けてしまわないよう、特別な配合にしてあるとのことでした。
銀のさらのにぎりは、ネタもしゃりも大きめです。ネタに関しては、スーパーで売っている持ち帰り寿司などと比べると1.5倍ほどのボリュームで、マグロだと17g。しゃりは20g。しゃりを多めにするのは、満腹感を得てもらうためだとか。
食べ足りなかった場合、お店なら追加ですぐに食べられますが、宅配の場合は、そうはいきませんからね。最初から多めにしてあるのだそうです。
とはいえ、シャリは少なめがいいという方もいらっしゃいますよね。そういう時は、注文の際に、「シャリ小さめ」をリクエスト(選択)すれば大丈夫です。
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こちらが、本マグロの大トロを盛り込んだ期間限定の贅沢桶「華(はな)」です。
大トロにぎり、大トロの入ったネギトロ手巻きと、イカ、サーモン、ツブ貝、マグロ(赤身)、甘エビ、あなご、いくらのにぎり、それに切玉子(卵焼きのみ)が入っています。
まずは、甘エビをいただきましょうかね。うふふ、えびはやっぱり生が好き。
穴子もいけますね。ふっくらやわらかで、あと2〜3貫はいただきたいほど。フランチャイズ展開している宅配寿司の場合、素材は良かったとしても、仕事が必要な煮穴子などはどうなんだろうと思っていましたが、寿司屋カウンターでいただく煮穴子と味の面でも遜色なかったですね。
そしていよいよ、本マグロの大トロです。これは文句なく美味しい! 脂がのっているから、4倍わさびでも辛みはなく(いや、むしろこれ以上あってもいいほど)、多めのしゃりでちょうどいい。実は大トロより中トロぐらいが好きなのですが、この大トロはわたしの好みにどんぴしゃです。旨いなあ、しあわせ〜♪
手巻きのネギトロも当然おいしい。あの角の切り落とした部分が使われてるんでしょうねえ。自分で巻くので、海苔パリパリです。しゃりはちょっと多かったかな。というより、もっとネギトロを食べていたかったという欲求の裏返しか…。
切玉子(玉子焼のみ)は、濃すぎず甘すぎずちょうどいいだしのきき具合です。料亭で出されるような上品な味わいで気に入りました。
ああ、おいしかった。完食です!
シャリは若干かためですっきり味。わたしの好みとはちょっと違うのですが(人肌のしっとりめが好きなんで)、おそらく万人の好みと扱い易さでそうなってるんでしょうね。米は「はえぬき」をメインにブレンドしているらしいですよ。
まあ、なんだかんだいっても本マグロの大トロですよ。キハダやメバチじゃないんです。黒いダイヤとも言われている黒マグロの大トロが入っている豪華桶なんですから、すごいです。
期間限定、数量限定です。メニューに「大トロ」が登場してたら注文しなくちゃね。
こちらは、本マグロの大トロ入り期間限定桶「華(はな)」の5人前です。やはり桶にいれると、豪華ですよね。これがあるだけで、ぐっと食卓が華やぎます。
注文は、電話やネットから。自宅にチラシが入っていれば、割引のクーポンコードが記載されていることがあるので、裏表チェックしてみましょう。
配達区域かどうかは「お店を探す」ページ で確認することができます。サイトでは、リアルタイムで配達までの時間がわかりますよ。
ネットが便利なのは、いつでも注文でき、その後、確認メールが届くこと。一度会員登録しておけば、次からスムーズに注文できること。前日の予約注文で割引もききますよ。お誕生日を登録すると、割引クーポンがもらえたりもします。
注文の際はオプションで、ネタ替えやわさびの量が調整できますし、シャリ(通常/小さめ)や容器(桶/使い捨て)も選べるようになっています。
気になるけど注文したことがないな〜という方、税込1,500円以上で配達してくれますよ。
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「銀のさら」がうまいのは、お寿司だけではありません。経営もうまいんですよね。
もともとは、現在の社長 江見朗氏と副社長 松島和之氏が、1992年に岐阜でサンドイッチ店「サブマリン」を開業したのが始まり。そのお店の片隅で宅配寿司も手がけるようになり、2000年に「銀のさら」が誕生します。
全国展開を視野に、2001年7月に両国1号店をオープンさせてからは、1年後に100店舗、さらに4カ月後には200店舗となり、2015年8月の時点で364店舗。宅配寿司No.1のシェアを誇るまでになるのです。釜飯の「釜寅」などのグループ店もあわせると、589店舗あるそうですよ。
その大躍進の秘密は、なんと「怒らない」にありました。
江見朗氏の著書「怒らない経営 銀のさらを日本一にした「すべてに感謝する」生き方 (East Press Business) 」を読むとよくわかるのですが、「人はみな平等。尊敬の対象」だから怒らない。問題が起こったときは、怒らないで、なぜそうなったか、どうすればいいかを一緒に考えよう、という姿勢なんですね。
怒ると、本人も相手もストレスがたまる。不愉快になる。人間関係がギクシャクして生産性が下がり、業績も下がる。よって「怒りとの決別」が、幸福と成功を導いてくれるというわけです。
今回の「銀のさらアンバサダー・ミーティング」は、「銀のさら」の経営母体であるライドオン・エクスプレス本社で行われたのですが、美しく整ったオフィスと、スタッフの方達の生き生きとした表情、細やかな心遣いが印象的でした。
恐らくみなさん「怒らない」を実践されているのでしょう。よーし、 わたしも「怒らない」をモットーにするぞ!(←ほんとか?)
なお「銀のさら」の姉妹店として、ライドオンには宅配寿司『すし上等!』もあります。こちらはリーズナブルに楽しめる宅配寿司になっています。
「銀のさらアンバサダー・ミーティング」では、研修ルーム(テストキッチン)で実際に細巻きの作り方も教えていただきました。これが実に合理的。
たとえば、カッパ巻きを作る際は、マキスの手前の竹1本分を残してのりを置く。シャリは、にぎり4個分。シャリを米粒を転がすように広げ、のりしろは1.5cm。わさびは米粒5粒分を均等に…といった具合。数値化されてわかりやすい。
アルバイトでもすぐに習得できるよう考えられているんですね。2回の練習で、わたしもカッパ巻きならまかせて!と言えるぐらいになりましたよ。
あと、セミナールームの片隅には、寿司の並べ方が学ぶべる寿司サンプルや、まぐろの部位がわかる模型がありました。包丁使いは粘土で練習するそうです。短期間で身につくようプログラムが組まれているのでしょう。
店舗には、シャリを計量するシャリマシーン、ネタの旨みを損なわない解凍機の導入。全国どの店舗でもかわらぬ味とサービスが提供できるよう、キッチンシステムが整えられているんですね。
たった30分で細巻きがマスターできた!(←これ、ほんと)。合理性を追求されていることがわかる調理体験でした。
「銀のさらアンバサダー・ミーティング」の最後は認定書授与式でした。んな、大げさな…と思ったのですが、実際いただくと嬉しいもんですね。
よく見るとゴールドマークのふちにお寿司が並んでいるじゃないですか。ユニークなCMでおなじみの「銀のさら」ですが、こんなところにもユーモアの一端が…。思わず顔がゆるみました。
大トロカットの実演に、細巻きの調理体験、大トロ寿司の試食から、賞品があたるクイズ大会まで。なんて充実したひとときだったのでしょう。
帰り際には、スタッフの方達が並んで「ありがとうございました」と見送ってくださいました。いやいや、こちらこそ「ありがとうございます」。当イベントを通して、宅配寿司の美味しさや調理体験だけではない、もっと大切なものを教えていただいた気がします。すべてに感謝。そう、すべてに感謝です。
(2015.9.1)
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