セニョーラ・あ〜の気ままな食卓

スペインのクリスマスと「3人の王様」【2】

2019年11月22日 更新 2008年 公開

■■■目次■■■

【TOP】はじめに

【1】クリスマスの期間と行事

【2】スペインのクリスマス菓子

【3】おはなし「3人の王様」

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【2】スペインのクリスマス菓子

トゥロン

▲ トゥロン

スペインのクリスマスのお菓子といえば、トゥロン、ポルボロン、マサパンなど。いずれも日持ちがするお菓子で、クリスマスの期間じゅう、食後やおやつに食べられます。イスラムの影響が残る素朴なお菓子で極甘。お茶と一緒にほんの少しいただくのが、いいようです。

クリスマスが近づくと、店頭に並びはじめ、それを買い求める客で賑わいます。おうちで手作りするというより、お気に入りのお店や修道院に買いに行くというのが一般的です。そして、1月6日にはリング状の菓子パン風の王様ケーキ「ロスコン・デ・レイジェス」でお祝いをします。

トゥロン(Turron)

トゥロンの箱

▲ トゥロン デ アリカンテ

トゥロンは砂糖、卵白、ハチミツとアーモンドをまぜてブロック状にしたものです。柔らかいヌガータイプと固い飴のようなタイプがあります。アーモンドを粉状にして固めたヌガータイプがヒホナ(JIJONA)、アーモンドがまるごとはいった固いものが、アリカンテ(ALICANTE)。チョコレート味やフルーツ入りなどもあります。

ポルボロン(Polvoron)

ポルボロン

ポルボロンは煎った小麦粉とアーモンド粉で作ったほろほろとした食感のクッキー。あまりにも崩れやすいので、キャンデー包みしてある包装ごと手で握り、ぐしゃっと潰して固めてから、包みを開いて食べるのがスペイン通の食べ方です。

「ポルボロン」の作り方

マサパン(Mazapan)

マサパン

マサパンは砂糖(蜂蜜)とアーモンドでつくったお饅頭のような甘い焼き菓子。和菓子の練り切りに似ています。一口サイズで月形や円形など形はさまざま。トレドの名物でもあります。

「マサパン」の作り方

ロスコン(Roscon)

ロスコン

ロスコンは1月6日東方の三賢人(Reyes Magos)の日に食べる「王様のケーキです。ケーキというより菓子パンに近く、トッピングのチェリーやアンジェリカ、オレンジピールなどは、ルビーやエメラルドなどの宝石を表しています。

家庭で手作りするよりも、近所のパン屋さんで買ってくることのほうが多いようです。生地のなかに「ソプレサ(陶器の人形)」が入っていて、それに当たった人は幸運だ、王様だ、ロスコン代を払うのだなどと言われています。

「ロスコン」の作り方

※3人の王さまは、スペイン語でレジェス・マゴス(Los Reyes Magos)。東方の三博士(または三賢人、三博士、三賢士)と同義です。

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