セニョーラ・あ〜の気ままな食卓

ケソ・マンチェゴなどのスペインチーズ

2019年9月5日 更新 

スペインチーズ

スペインには、ケソ・マンチェゴをはじめ、牛乳、羊乳、山羊乳で作られるナチュラルチーズが100種類以上もあります。ですが、日本で買えるのはごく一部。しかも、チーズ専門店以外ではあまり見かけませんよね。販売店別に購入したスペインチーズをご紹介しますね。

■■■目次■■■

【1】オーダーチーズで希少なチーズ

【2】フェルミエは種類が多い

【3】グルメソムリエでついで買い

【4】スペインイベントや楽天市場でも

【MEMO】スペインチーズ

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オーダーチーズで希少なチーズ

「オーダーチーズ・ドットコム」は、ナチュラルチーズ専門店だけあって、ケソ・マンチェゴは常時販売されています。その他、生ハムなどのスペイン食材も扱っています。

時々、他のスペインチーズも登場するのですが、予約販売だったり、期間が限定されていたり、在庫切れだったり…。なので、スペインチーズだけというより、他のチーズや食材と一緒に取り寄せることが多くなります。

ケソ・マンチェゴと熟成士チーズ

オーダーチーズ・ドットコムのチーズ

これはケソ・マンチェゴと熟成士チーズを取り寄せたときのもの。

オーダーチーズお取り寄せ

マンチェゴ(12カ月)、コンテ・アルパージュ、アボンダンス、パルミジャーノレッジャーノ。

取り寄せたチーズ4種

それぞれパックされ、賞味期限や保存方法などの表記も明確です。

チーズ4種

左上がケソ・マンチェゴ。12カ月熟成もので、こっくりとしたミルキーな旨みに顔がほころびました。他の熟成士チーズも素晴らしく、これがきっかけでハードチーズの美味しさにはまったといっても過言ではないですね。

オーダーチーズ・ドットコムの熟成士イベント

熟成士フィリップ・アレオス氏をお招きしてのオーダーチーズのイベントにも参加して「ナチュラルチーズは育てるもの」を実感しました。熟成期間によって、風味も味わいも変わってくるんですよね。

そして、なんといってもオーダーチーズ・ドットコムの真骨頂は、数量限定の希少なチーズ。ふだん日本にいてはなかなか入手できないチーズを、現地に出向いて粘り強い交渉の末、販売にまでもってくるのです。

スペイン・エストレマドゥーラ州カセレスの名物チーズ「トルタ・デル・カサール」もそうでした。

カセレスのトルタ・デル・カサール

トルタ・デル・カサール

これが「トルタ・デル・カサール」。まるで、モンドールのようなクリーミーなチーズで、羊乳から作られます。

スペインでは珍しいタイプで、そのぶん人気もあってほとんどがスペイン国内で消費されてしまいます。2010年にオーダーチーズ・ドットコムで初めて予約販売されたときには、迷わず購入しました。

1個4,300円。このときは奮発した気でいましたが、後から思えばすごくお買い得なお値段でした。

トルタ・デル・カサールの包み

予約してから1カ月後くらいでしょうか、オーダーチーズ・ドットコムから冷蔵で届きました。直径12cm、高さ5cm、500gです。

トルタ・デル・カサール開封

トルタ・デル・カサールは4時間程度常温に戻してから、上部の表皮をカットし、中身をかきまぜてクリーム状にして食べます。

外側のフィルムをはずすと、ちょっとくせのある病みつきになりそうないい匂い。発酵食品にあるお味噌のような、あるいは焼きスルメのような…。好みもあるでしょうが、わたしにはくんくんしたいくらい好きな匂いでした。

トルタ・デル・カサールを切る

上部の木枠を少し外してナイフを入れると、中はとろとろ。

クリーミーなトルタ・デル・カサール

ぐるぐるかき混ぜると、カスタードクリームのようななめらかさになりました。

パンにつけて

びよ~んとのびて、おいしそうです。パンにたっぷりつけて、口に含むと、濃厚、クリーミー。練乳のなめらかさに、濃厚なチーズのうま味が凝縮されている感じです。

オーダーチーズ・ドットコムの説明では「個性的な風味は通好み。普通のチーズでは物足りない上級者向け。羊乳特有のまったりとした甘み、そのあとに広がる酸味とほろ苦さが感じられる大人のためのチーズ」となっていました。

羊乳の癖のありすぎるチーズは苦手ですが、トルタ・デル・カサールはマイルドで食べやすく一口で虜です。

トルタ・デル・カサールの側面

後日、木枠を取り除いたところ、表面にレースの跡が残っていました。これは伝統的製法の名残です。

通常、チーズの凝固剤は動物性レンネットが使われるのに対して、このトルタ・デル・カサールには、カルド(朝鮮アザミ)という植物が使われているのだそうです。(乾燥させた花びらを水につけておき、それを漉した液が凝固剤になる)そのため、独特の香りとほのかな苦みが付いて、完成したときに柔らかく仕上がるんですね。

作り方は、ミルクに凝固剤を入れて、おぼろ豆腐状になったチーズを型に詰め、水分をゆっくり落として固まったら型から出して、毎日回転させながら最低60日間熟成させて完成。

型をはずした後に、白いレースを側面に巻き付けて押さえるので、レースの跡が付くのだそうですよ。

中身だけ食べる

少しずつ食べて1週間。冷蔵庫から出して30分しかたっていなくても、おいしさは変わりませんでした。冷蔵庫に入れておけば1カ月は大丈夫だそうです。

パンにつけて

レーズン&いちじくパンにたっぷり付けて…。赤ワインとよく合います。

料理に使う

その後、内側のクリーミーなチーズを食べ終えたので、じゃがいも、ベーコンなどを加えグラタンにしました。カスエラに入れてオーブンで焼くこと15分。強烈な匂いとともに、溶け出したチーズと一体になって、非常に濃厚なグラタンになりました。

くどすぎるぐらいだったので、白ワインを注いで温めて、フォンデュ風にすればよかったかもしれません。

「トルタ・デル・カサール」のようなチーズは、同じくエストレマドゥーラ州に「デ・ラ・セレーナ」「トルタ・デ・バロス」があり、総称して「トルタス・エストレメニャ(Tortas Extremenas)」というようです。

「トルタ・デル・カサール」や「デ・ラ・セレーナ」は、一般にはあまり流通しないので、チーズ専門店かスペイン食材の催事などで入手することになります。もし見かけたら、ぜひぜひ。

☆★☆★☆★

というわけで、オーダーチーズ・ドットコムは、常時ケソ・マンチェゴがあり、時にスペインの希少なチーズを取り扱うことがあるので、チェックが怠れないショップなのでした。メインは通販ですが、東京・コレド室町2に実店舗もあります。

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フェルミエは種類が多い

本間るみ子さんが代表をつとめる「フェルミエ」は、ナチュラルチーズ専門店の草分け的存在。直営店が東京(愛宕、渋谷、品川)にあるので、お店で買うこともしばしばです。イベント出店時やオンラインショップも利用したことがあります。

スペインチーズに関しては、ここ数年、本間さんご自身がツアーを組んでスペインのチーズ生産者をまわられるほど熱心で、取り扱い数も多く、お詳しいので絶対の信頼を寄せています。

お取り寄せしたマンチェゴ、テティージャ、クワハーダ

フェルミエからお取り寄せ

フェルミエ・オンラインショップから取り寄せたのは、2010年当時予約注文でしか入手できなかったフレッシュチーズの「クワハーダ」。

チーズの梱包

クール宅急便で届き、包みの新聞紙を開くと、さらに緩衝シートにくるまれていました。

フェルミエから購入したチーズ

購入したのは、スペイン・カタルーニャ製のクワハーダ・デ・オベハ(CUAJADA DE OVEJA)のほか、食べ比べのため同じようなフレッシュチーズのフランス・バスク製カイエ・ド・ブルビ(CAILLE DE BREBIS)。そして、ケソ・マンチェゴ9カ月とテティージャです。

ケソ・マンチェゴ

▲ マンチェゴ9カ月

「マンチェゴ」はラ・マンチャ地方原産のマンチェガという品種の羊の全乳で作られるスペインを代表するチーズ。熟成の度合いによって味わいが変わります。

6カ月までは、白く柔らかでほのかな甘みとコク、9カ月を超えると黄みがかり引き締まって羊乳のコクとナッツのような風味が味わえます。

側面のギザギザは網目模様。かつてエスペルト茅で編まれた型にチーズを入れて成型していたので、今でも型にその網目模様をつけて再現しているのだとか。

テティージャ

テティージャは、ふくよかな円錐形の形から別名おっぱいチーズとも呼ばれているガリシア地方の牛乳製チーズです。

脂肪分が高くねっとりと濃厚なわりに優しい味わい。白ワインとよく合います。食べやすいチーズなのでお子様でも大丈夫です。

クワハーダ

▲ クワハーダ・デ・オベハ

そしてお目当ての「クワハーダ」。ヨーグルトのように見えますが、羊乳で作ったミルクプリンみたいなフレッシュチーズです。素焼きの壺に入っていて、蜂蜜をかけて食べます。

フランス・バスク製のカイエ・ド・ブルビと食べ比べてみましたが、ほとんど同じ。メーカーが違うだけのような…。羊乳の濃くてほのかな甘みで、蜂蜜をかけなくてもおいしくいただけました。

イベントでマンチェゴ、アルスアウジョア、バルデオン

スペインチーズセット

これは「世界料理サミット2009 TOKYO TASTE」のイートインコーナーに出店していたときに購入した「スペインチーズセット」です。入っていたのは、マンチェゴ9カ月、アルスア ウジョア、バルデオンの3種類でした。

アルスア・ウジョア

▲ アルスア ウジョア

「アルスア ウジョア」は、ガリシア産でセミハードタイプ。牛乳から作られており、テティージャのようなミルキーな味わい。マイルドで食べやすいチーズでした。白ワインと合います。

バルデオン

▲ ケソ・デ・バルデオン

「バルデオン」は、カスティーリャ・イ・レオン産で牛乳を主に山羊乳を加えた混合乳で作られています。しっとりと芳醇で濃厚な味わい。

ホールの裏表

塩水に浸けた楓の葉で包むのが特徴で、会場にあったホールの「バルデオン」も楓つきでした。フルボディの赤に合います。

渋谷本店で買ったサン・シモン

フェルミエは渋谷駅直結の東急東横店に入っているので、利用しやすいんですよね。スペインチーズでは、ケソ・マンチェゴのほか、サン・シモン等買っています。

サン・シモン

▲ サン・シモン・ダ・コスタ

「サン・シモン」の産地はガリシア地方のルーゴ県テラ・チャ。牛乳製。テティージャよりもややとがった円錐形をしているので「とがったおっぱい」とも言われています。

味は、よくコーヒー牛乳のような…と例えられます。 2カ月ほど熟成後、アベドゥールという樺の木の一種でスモークしてあるので、その香ばしさがミルク感と相まって、かすかにコーヒー牛乳の風味なんです。食べやすいチーズです。

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というわけで「フェルミエ」は、実店舗でもオンラインショップでもスペインチーズが充実しています。もちろん在庫切れもありますが、通常でも10種類ほどは揃っています。

メルマガ登録をしておくと、各種チーズ情報が届きますよ。

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グルメソムリエでついで買い

グルメソムリエは、イベリコ豚や生ハムなどの輸入食材を取り扱っている通販サイトです。スペイン産のワインやチーズもあり、生ハムを買うついでにアルバラシン社のチーズをお取り寄せしました。

アルバラシンのチーズ

羊乳チーズのアルバラシンの銀ラベル(右)とローズマリー風味のケソ・ロメロの2種類。

ケソ・ロメロ

ケソ・ロメロの表面にはローズマリーがびっしり。

ローズマリーのチーズ

切ってみると、セミハードチーズらしく表面がざくざくと波打ち、さわやかなローズマリーの香り。ローズマリーは表面にまぶしてあるだけなので、指で簡単に振り落とせました。

羊乳チーズにローズマリーの爽快なスパイシーさが加わって、とても食べやすい。赤ワインにぴったりでした。

銀ラベルの羊乳チーズも美味。マンチェゴよりも癖のない羊乳で作られているそうで、確かにコクがあってマイルドな味わいでした。

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グルメソムリエは生ハムやイベリコ豚などと一緒に買えるのがポイント。種類は少ないけれど、スペイン料理の食材を揃えるときに重宝します。

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スペインイベントや楽天市場でも

そのほかスペインチーズは、スペイン関連のイベントなどでも入手できますね。メノルカ島のマオンチーズは、料理教室で分けてもらいました。

マオンチーズ

▲ マオンチーズ

マオンは牛乳製で、布に包んで座布団のような形に圧縮するので、断面が独特の形をしています。発酵過程にできる小さな気孔もあちこちに。外皮が黄褐色なのは、熟成時にぬるバター、パプリカ、オリーブオイルなどのせいだそうです。

コクと潮気を感じるチーズで、シェリーと相性がいいのですが、料理に使うと味に深みがでます。このときはサラダに使いました。

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このほか、スペインチーズは、神楽坂の「アルパージュ」や楽天市場「フロマージュ」からも入手できます。

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スペインのチーズ

スペイン語でチーズは「queso(ケソ)」。

スペイン北部では牛乳、内陸部では羊乳、地中海沿岸や山間部では山羊乳を使ったチーズが多く、またそれらを混ぜ合わせた混乳チーズもあって、各地域で風味豊かなチーズが生産されています。

ケソ・マンチェゴやカブラレス、マオン、イディアサバルなど伝統的なチーズの多くは、DOP(原産地呼称保護)に指定されています。

▲スペイン・カナリア諸島のテネリフェ島のチーズ(オロタバ・ガペロンは牛乳製ハーブ入り/オロタバ・グラナはクローバーを食べた牛の乳で作ったチーズ/テネリフェ・パプリカはオリーブオイルとパプリカをまぶし成熟させた山羊乳チーズ/テネリフェ・スモークは山羊乳チーズをサボテンの葉で薫製したもの)

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