土鍋で黒豆の甘煮、マリネ、リメイク料理
黒豆というと、和風おせちに入っている甘い煮豆を真っ先に思い浮かべますが、洋風おせちに入っているマリネも美味しいですよね。黒豆の甘煮とマリネを土鍋で同時に作っちゃいましょう。
甘煮もマリネも、余ったらラッキー! いえ、余らせてリメイク料理がまた楽しいのです。
■■■目次■■■
手順と材料
手順としては、
- 前日夜、土鍋で黒豆を軽く煮ておく。
- 翌日、柔らかくなるまで煮て、1/3の黒豆をマリネにする。
- 残り2/3の黒豆に砂糖を加えて甘煮にする。
2日がかりですが、豆を水で戻すことを考えれば同じかな。
材料
- 黒豆……200g
- グラニュー糖……100〜120g
<マリネ液> ゆで黒豆カップ1杯分
- オリーブオイル……大さじ2
- 米酢……大さじ3
- 醤油……大さじ1
- 塩……小さじ1/2
- こしょう……少々
- 玉ねぎ、パセリ、にんにくのみじん切り……適量
- 黒豆の煮汁……大さじ1〜2
黒豆を煮る
黒豆は割れたり虫食いなどがあれば取り除き、ざざっと水洗いしておきます。ちなみにこれは岡山県産の丹波種黒大豆(新豆)です。
土鍋に黒豆と水1リットルを入れて火にかけます。
沸騰したら弱火にし、アクがでたら取り除きながら5〜10分程度煮ます。
クッキングシートかアルミ箔を鍋の大きさに切って落としぶたにし、土鍋の蓋をして一晩寝かせます。
約10時間後。翌朝の黒豆です。ふっくら、つやつやです。見かけはいいのですが、まだ固めでこのままでは食べられません。これからゆっくりと煮ていきますよ。
落としぶたをしたまま、弱火で30分〜60分。土鍋の蓋には菜箸など入れて、軽く蒸気を逃がしながら煮るといいですね。
落としぶたにアクがついていたら、水で流すときれいにとれるので、それをまたかぶせて使います。
黒豆のマリネを作る
黒豆が柔らかくなったら、マリネ分の黒豆を煮汁ごと取り出します。このときはカップ1杯強ぐらい。自然に冷めるまでそのままにし、冷めたら煮汁は鍋に戻します。
ボウルにマリネ液の材料を入れて混ぜ合わせ、ゆで黒豆を浸します。
食べ頃は半日後〜2日めぐらいですが、30分程度浸けただけでも美味しくいただけます。マリネ液にずっと浸けておけば、皺になりにくく、マリネ液のしみこみ具合で味わいもいろいろです。
マリネにすると、豆はちょっと引き締まり、ほどよい固さになります。マリネですから、そんなにふっくらやわらかじゃなくてもいいんですよね。優しい酸味で白ワインなどのおつまみにぴったりです。
黒豆の甘煮を作る
さて、甘煮です。マリネ用の黒豆を取り出したところに、砂糖を2〜3回に分けて加えながら、落としぶたをしたまま弱火でことこと煮ていきます。
砂糖を入れたら火をとめて休ませ、冷めたらまた火を付けてことこと煮て砂糖を加える…と、気長にのんびり。ゆっくりと糖分を染みこませることで、重曹を入れなくてもふっくら仕上がるんですね。それとお醤油を少したらすこともあります。
皺が寄ったり、皮が剥けたりするのを防ぐためには、
- ぐらぐらと煮て豆を踊らせない
- 豆を空気に触れさせない
ことでしょうか。
煮汁から豆が顔を出さない程度のひたひたになったころで出来上がり。 静かに冷まし、煮汁と共に器に入れて保存します。
冷めると煮汁がとろりとして、豆の色も濃くなる気がします。砂糖だけのすっきりした甘みの黒豆です。
黒豆の甘煮は、最初から調味料を入れて煮る方法(土井勝さん流)とか、柔らかくなるまで煮て砂糖を入れたら加熱せず、冷ましながら時間をかけて味を染みこませる方法(奥薗壽子さん流)とか、いろいろあるようですが、今はこんなふうにして作っています。
黒豆の甘煮とマリネ レシピ
【材料】
- 黒豆……200g
- 水……1000ml
<マリネ液>
- オリーブオイル……大さじ2
- 米酢……大さじ3
- 醤油……大さじ1
- 塩……小さじ1/2
- こしょう……少々
- 玉ねぎ、パセリ、にんにくのみじん切り……適量
- 黒豆の煮汁……大さじ1
<甘煮調味料>
- グラニュー糖……100〜120g
【作り方】
- 土鍋に水と洗った黒豆を入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして灰汁をとりながら、5分程度煮る。
- 落としぶたと土鍋の蓋をして自然にさます。
- 翌日、再び火をつけて、30〜60分程度豆が柔らかくなるまで煮る。
- マリネ液を作り、ゆで黒豆をカップ1浸す。
- 残りの黒豆にグラニュー糖を2〜3回に分けて加えながらゆっくり煮込む。
黒豆マリネをサラダや和え物に
黒豆マリネはサラダなどに入れると、黒オリーブのような趣でちょっとした彩りになりますよね。漬け汁はそのままドレッシングとして活用できるのでムダ無しです。
トマト、きゅうり、ゆでブロッコリー、黒豆マリネに、アンチョビ入りの漬け汁ドレッシングをかけました。
きゅうりの塩もみと黒豆マリネを漬け汁で和えた簡単酢の物です。
ほかに、ちらし寿司に黒豆マリネを混ぜても美味しそう。今度やってみましょう。
黒豆甘煮をケーキやゼリーに
黒豆の甘煮は、お菓子に利用するために作っているとも言えます。わたしの場合。
簡単で美味しい黒豆ミルク。黒豆の甘い煮汁を牛乳や豆乳でわっただけです。これがおいし〜。
その黒豆ミルクをゼリーにしても、おいし〜。
寒天でかためて「黒豆ミルクかん」というのも乙でございます。あと、寒天だけを固めたプレーンな寒天と合わせて「豆かん」みたいにしてもいいですよね。
黒豆はパウンドケーキやカップケーキ、クッキーなど焼き菓子ならなんでも合いますね。
黒豆カップケーキ レシピ
【材料】5〜6個
- 薄力粉……50g
- 米粉……50g
- 卵……1個
- 牛乳……50ml
- グラニュー糖……50g
- サラダ油……大さじ3
- ベーキングパウダー……3g
- 黒豆の甘煮……30粒
【作り方】
- ボウルに卵、グラニュー糖を入れてよく混ぜ、サラダ油を加えて混ぜ、牛乳半量を入れて混ぜる。
- 薄力粉、米粉、ベーキングパウダーを混ぜあわせ、ふるいにかけながら(1)に入れてさっくりと混ぜ、残りの牛乳も加えてとろっとした生地をつくる。
- 生地を型に入れて、黒豆の甘煮をのせる。
- 180℃に温めたオーブンで20分焼く。
黒豆パンや黒豆蒸しパンもいいですね。
パンに入れるときは、黒豆を電子レンジで2〜3分チンして水分飛ばして使いました。生地は捏ねないパンの作り方でゆっくり発酵させたもの。ぶかっこうだけど、うまい〜。
黒豆入り捏ねないパン レシピ
【材料】1本分
- 強力粉……220g
- 塩……小さじ1/4
- ドライイースト……小さじ1/4
- 水……180ml
- 黒豆の甘煮……適量
【作り方】
- ビニール袋に強力粉、塩、ドライイーストを入れて全体をよくかき混ぜ、水を入れる。
- 袋を手でもんで、粉気がなくなったら袋の口を結んで冷蔵庫(野菜室)に12〜18時間入れて一次発酵。
- ふくらみが足りなければ冷蔵庫から出して、室内で3時間ほど発酵させる。プツプツとした気泡が見え、やわらかなお餅状態になったら完了。
- 黒豆の甘煮を電子レンジ(600w)で2〜3分加熱し水分をとばしておく。
- まな板に打ち粉(強力粉)をして、生地を広げ黒豆をまぜて細長く伸ばす。
- オーブンシートを敷いた天板に(5)をのせ、ぬれ布巾をかけて40℃で30分二次発酵。
- 全体的にふくらんだら、230℃に温めたオーブンで20分焼く。
ま、早い話、カップケーキもパンもプレーンな生地に黒豆を入れるだけですが、黒豆の甘煮があるからこそできるというもの。黒豆さまさまです。
もちろん、お料理にも使えますね。白和えに入れれば、あえ衣に砂糖を加えなくても、黒豆の甘みで味が決まります。
黒豆の甘煮やマリネがあると、それを使った料理のバリエーションが広がって楽し〜。また作りましょう。
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